モータドライバとは?
モータドライバは、モータを駆動・制御するためのICです。
家電製品を始め、私たちの身の回りにはモータが使用されている機器が数多くあります。
モータの種類によっては、複雑な制御を必要とする場合もあり、正しくモータを制御するためにモータドライバは活用されています。
モータドライバを使う理由
モータは電気エネルギーを与えれば回すことができます。 モータドライバを使わずとも、トランジスタなどのディスクリート部品で回路を構成することで駆動させることも可能です。 しかし、モータにも様々な種類があり、単純に電気エネルギーを与えればOKという訳ではありません。 モータドライバを使うことでどんなメリットがあるのでしょうか。 代表的なメリットをご紹介します。
- 実装面積の削減
ディスクリート部品でドライバ回路を構成した場合、複数の部品によって実装面積を広く取ってしまうことになります。
モータドライバを使用することで、実装面積を大きく抑えることができ、製品の小型化を実現することができます。
- 設計工数の削減
モータは周辺回路へのノイズ源にもなってしまいますが、ディスクリート部品でノイズ対策をするには設計ノウハウが必要になるため、非常に工数がかかります。
モータドライバを使用することで、簡単にノイズ対策をすることができ、設計工数の削減に繋がります。
- 保護機能を搭載
使用される機器によりますが、モータが制御不能に陥った場合、ユーザに危険を及ぼす恐れもあります。
ディスクリート部品で回路を組む場合は保護素子を追加で使用する必要がありますが、モータドライバには過電流・加熱保護などの保護機能を搭載したものも多くあり、これらを採用することで安全な製品をつくることができます。
モータドライバの種類
モータには色々な種類がありますが、それぞれのモータに合わせたモータドライバが存在します。 用途に合ったモータドライバを使用しなければモータを正しく動かすことはできません。
- ブラシ付きモータドライバ
ブラシ付きDCモータ用のモータドライバです。
入力信号の組み合わせで回転方向を制御したり、PWM信号によって変速制御したりすることができます。
- ブラシレスモータドライバ
ブラシレスDCモータ用のモータドライバです。
ブラシレスDCモータは制御が複雑で、ドライブ回路を構成するのに工数がかかります。
設計・開発の負担軽減のためにブラシレスモータドライバは使用されることが多いです。
- ステッピングドライバ
ステッピングモータ用のモータドライバです。
ブラシレスモータと同様に複雑な制御を要求されるため、設計・開発の負担軽減のために用いられることが多くあります。
<参考文献>