SAWフィルタ

SAWフィルタ

SAWフィルタとは

SAWフィルタは、電気信号から特定の周波数を選択的に取り出すことのできるフィルタです。
SAW(Surface Acoustic Wave)は弾性体の表面を伝播する波を意味しており、表面波の性質を応用したものがSAWフィルタです。

SAWフィルタの原理

SAWフィルタは、圧電基板の表面に、駆動用(励振用)と検出用(受信用)のすだれ状電極を形成した素子です。
駆動用の電極に高周波電圧が加わると、電極のピッチに応じた波長の振動が励振され、表面波となり検出用の電極へ伝わります。
検出用の電極ではこの振動を電気信号に変換します。

このように、SAWフィルタは特定の周波数信号を検出するフィルタとして機能しています。

SAWフィルタの用途

SAWフィルタは、携帯電話、TVチューナー、無線LANなどに搭載されています。
圧電素子の長さ方向や厚み方向の共振を利用する従来型の圧電フィルタでは、加工精度に限界があり、マイクロ波のような高周波領域では対応しきれません。
そこで利用されているのが、低損失で優れたカットオフ特性を持つSAWフィルタです。
小型・薄型化も可能なSAWフィルタは、無線通信機器において非常に重要な役割を果たしています。

 

SAWフィルタの製品一覧はこちら 

 

<参考文献>

https://www.tdk.com/ja/tech-mag/hatena/057

https://www.allied-material.co.jp/media/diamond/sawfilter