抵抗内蔵型トランジスタとは?
抵抗内蔵型トランジスタは、バイポーラトランジスタに抵抗(R1とR2)を付加したものです。
スイッチで使用することを想定して作られた素子で、BRT(Bias Resistor Built-in Transistorの略)、デジタルトランジスタ、デジトラなどと呼ばれることもあります。
抵抗内蔵型トランジスタの構造
抵抗内蔵型トランジスタは、バイポーラトランジスタに入力抵抗(R1)とEB間抵抗(R2)を追加することで構成されています。
抵抗R1:入力電圧を電流に変換することで、動作を安定させることができます。
(出力電流は入力電圧に対して指数関数的に変化しますが、入力電流に対してはリニアに変化します。)
抵抗R2:入力側から入ってくるリーク電流、ノイズなどをGNDに流すことでトランジスタの誤動作を防ぎます。
抵抗内蔵型トランジスタの用途
抵抗内蔵型トランジスタはLEDやモータなど各種駆動回路に使われます。
通常のトランジスタを使用する場合、電流を制限する抵抗を組み合わせる必要がありますが、抵抗内蔵型トランジスタはその名の通り抵抗が付加されているため、別途抵抗を用意する必要がありません。
抵抗内蔵型トランジスタを使用することで、実装面積の減少=回路の小型化、部品点数の減少=実装コストの削減、信頼性の向上など様々なメリットが期待できます。
<参考文献>
https://www.rohm.co.jp/electronics-basics/transistors/tr_what4