LEDドライバとは
LEDドライバは、その名の通りLEDを駆動させるための装置のことを指します。
LEDは電流を流すことで発光しますが、正しい回路で駆動させないと光の明るさが不安定になってしまったり、場合によってはLEDが破壊されてしまうこともあります。
このような事態を避け、適切にLEDを駆動するために用いられるのがLEDドライバです。
LEDドライバの役割
LEDの輝度は、LEDに流れる電流値(順方向電流:IF)と比例します。
したがってLEDの輝度を一定に保つためには、IFを一定に保つ定電流駆動が必要となります。
LEDドライバは駆動するLEDの発光特性に合わせて最適な電流を高精度に供給する役割を担います。
同様の機能を持った回路をディスクリート部品で構成することもできますが、1チップで全ての機能を実現できるLEDドライバは部品点数の削減に貢献するのはもちろん、LED駆動に最適設計されているため発熱等によるエネルギーロスも最小限に抑えることができます。
LEDドライバの種類
LEDドライバは、流れる電流をモニターしながら定電流を供給するという基本動作は一緒ですが、その動作形式によっていくつかのタイプに分けられます。
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リニア制御タイプ
LEDと直列に繋がっているトランジスタやMOSFETの抵抗値を調整することで電流の制御を行います。
周辺部品が少なく安価である一方、発熱が大きいというデメリットがあります。 -
降圧DC/DCタイプ
降圧型のDCDCコンバータの出力電圧を調整することで電流の制御を行います。
リニア型と反対に高効率で発熱が少ないですが、周辺部品が多くなりリプル電流の発生によりLEDのちらつきが出やすいという特徴があります。 -
昇圧DC/DCタイプ
昇圧型のDCDCコンバータの出力電圧を調整することで電流の制御を行います。
LEDを多く直列に接続しVFが高くなる場合など、入力電圧<出力電圧となる時に使用されます。
メリットとデメリットは降圧DC/DCタイプと同様です。