SiC半導体とは
SiC半導体は、シリコン(Si)と炭素(C)の化合物によって構成されている半導体です。
シリコンカーバイド(SiC)は従来のシリコン(Si)半導体に比べて、絶縁破壊電界強度が10倍、エネルギーギャップが3倍、その他にも優れた性能を有しており、Siの限界を超える半導体材料として大変注目されています。
SiC半導体の特徴
SiCは前述の通り絶縁破壊電界強度が高いため、~数千Vまでの高耐圧を実現することができます。
また、不純物濃度を高くすることができるため、ドリフト層を薄くする=オン抵抗を低減できます。
オン抵抗が低いということは損失を少なくするという効果と、チップ面積を小さくすることにもつながります。
大電力を扱う際にモジュールを使用する事がありますが、SiCのパワーモジュールはSiと比較すると約1/10程度になります。
SiC半導体の適用範囲
SiCデバイスは近年、大電流、高耐圧の領域から急速に普及が進んでいます。
主にシステムの小型化、低損失=高効率であることのメリットを活かすため、電気自動車(EV)、発電システムで使用されるパワーコンディショナなど、10kW以上の領域での活躍が期待されています。
<参考文献>
https://www.rohm.co.jp/electronics-basics/sic/sic_what1
https://www.semicon.sanken-ele.co.jp/guide/GaNSiC.html