可変容量ダイオードとは
可変容量ダイオードとは、印加する逆電圧の大きさで静電容量(接合容量)が変化するダイオードです。
その特徴を生かして、逆電圧で制御する事のできるコンデンサとして使われています。
可変容量ダイオードは「バリキャップ」「バラクタ(Varactor Diode)」「バラクタダイオード」などとも呼ばれます。
可変容量ダイオードの原理
可変容量ダイオードは、PN接合面にできる空乏層を利用することでその役割を果たしています。
この空乏層にはキャリアーが存在せず、電気抵抗が高いため、絶縁体に近い状態、つまりコンデンサと同様の構造になっています。
そして空乏層は逆方向電圧が大きいほど広がり(静電容量が小さく)、逆方向電圧が小さいほど狭く(静電容量が大きく)なります。
このように可変容量ダイオードは逆方向電圧の大きさによって静電容量を変えることができます。
可変容量ダイオードの用途
可変容量ダイオードは、共振回路のコンデンサとして用いることによって、共振周波数が印加電圧でコントロールすることができます。
そのため、主にTM/AM/FMラジオなどのチューナー同調回路、PLL回路、電圧制御発振器(VCO)などに使用されています。