ロードスイッチICとは
ロードスイッチICは、電源と負荷(Load:ロード)となる回路やICとの間に直列に接続するハイサイドスイッチ構成の半導体スイッチです。
バッテリーを電源としたモバイル機器や、省エネ機器においては、機器が待機状態にあるとき必要最低限のシステムだけを稼働させ、それ以外への電源供給を止めたり、休止させて消費電力を削減することができます。
ロードスイッチICの特徴
ディスクリート部品でロードスイッチ回路を構成しようとした場合、スイッチ用MOSFETとゲート駆動用MOSFETに加えて抵抗やコンデンサ、さらに入力と出力の平滑用コンデンサも必要となります。
対して、ロードスイッチICを使用した場合は、入力と出力の平滑用コンデンサとの計3個の部品で回路を構成することができます。
さらにロードスイッチICでは下記のような様々な付加機能を内蔵することもでき、実装面積の削減やシステムの安定性向上に貢献できます。
ロードスイッチICの付加機能
⇒突入電流抑制、出力ディスチャージ、過電流保護、加熱保護、低電圧誤動作防止および逆流防止
ロードスイッチICの用途
ロードスイッチICは、ディスクリート部品のみで構成された従来の回路では非常に複雑となってしまう様々な機能を1チップに備えています。
そのため、小面積・低コストで高性能システムを容易に実現します。
ロードスイッチICは、小型パッケージの製品が中心となっており、省スペースが要求されるモバイル、ウェアラブル、IoT機器などに最適なデバイスです。
<参考文献>
https://toshiba.semicon-storage.com/info/application_note_ja_20210326_AKX00136.pdf?did=13560