電気二重層コンデンサ

電気二重層コンデンサ

電気二重層コンデンサとは

電気二重層コンデンサ(ELDC:Electric Double Layer Capacitor)は、通常のコンデンサとバッテリの中間的な性格を持つコンデンサです。
通常のコンデンサと比較して静電容量が桁違いに大きいことから「スーパーキャパシタ」とも呼ばれます。

電解液の電極周辺にイオンを吸着させ、電気二重層を形成することで電荷を蓄えます。
化学反応を利用するバッテリよりも充電時間が圧倒的に速く、充電回数も原理的には無制限となっています。

電気二重層コンデンサの特徴

電気二重層コンデンサは、アルミ電解コンデンサと比較して内部抵抗が大きいため、リプル吸収などの交流回路には使用することができません。
直流回路で電源バックアップ等の二次電池的な役割がメインとなります。

電源バックアップ用途に使われる二次電池(NiCd、リチウム)と比較すると、使用温度範囲が広いこと、充電が速く充放電に制限がないこと、安全性で優れていることが特長として挙げられます。

電気二重層コンデンサの用途

前述の通り電気二重層コンデンサは主に二次電池的な役割を担いますが、具体的には蓄電機能を利用するアプリケーションで使用されるシーンが多いです。
例としては家電製品の待機電力源、バックアップ電源、非常灯などの局所電源です。

また、鉄道車両(新幹線など)においては、走行時に使用したエネルギーを回生し再度蓄電することで燃費の向上が見込めるなど、エネルギー効率を高める用途で電気二重層コンデンサが使われています。

その他にもスマートフォンなど身近な電気機器にも使用されており、産業分野だけではなく幅広い分野で活躍しています。

 

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<参考文献>

https://www.tdk.com/ja/tech-mag/electronics_primer/11#section3